1993年生 ● 王子→葛飾シューレ ● 大学生 ● 不登校=小5〜 ● シューレ在籍=小6〜中3
小学校5年のとき、他校からきた体育会系の先生が担任になりました。その先生の信条は「連帯責任」。何かあると斑全員の責任になり、罰が与えられました。クラスの雰囲気はギスギスしていって、先生に対して不信感を持ち、授業を受けるのも嫌になっていった。6月に風邪で休んだことをきっかけに学校へ行けなくなりました。不登校をして8か月経った頃、家でやることはやりつくし、何かにチャレンジしたいという気持ちになり、シューレを見学。小学6年になる年に王子シューレに入会しました。
演劇、北海道の旅……シューレで得たこと
入会して間もなく、シューレ20周年祭で発表する演劇のエキストラ役を引き受けました。この演劇は、20周年祭のみでなく、長野や滋賀など他県やいろいろなところで出張公演して、その中でセリフつきの役を代わりにやることもありました。たった一度の機会のために演じる楽しさや前に出て何か表現する面白さを感じ、この頃から他のことにも積極的になっていきました。
中学1年になる年、北海道へ行ったことも思い出深いです。始まりは、仲良かった中等部のメンバー3人で「ラーメンを食べに旅行したいね」と話したことからです。何か大きなイベントをやるときは、どうしても高等部が主軸になるから、中等部だけでもやってやるという気持ちもあって、その頃は3人で毎日どうしようかって話し合いましたね。みんなの前でプレゼンをして、約30人の会員が参加して中標津に5泊の旅をしました。
シューレ中学へは開校初年に中学2年で転入。印象に残ったことの一つが演劇部です。
演劇部は、8割話し合いであとの2割が練習だった。みんなそれぞれがやりたいことや意見を持っていたので、まとまらずにヒートアップすることもありました。その時に得た話し合いの力は大学に入って、ゼミなど少人数のミーティングで本当に活かせた。シューレで自分の意見をいって、話し合いをした経験は大きいと思う。
シューレは好きなことができる場所なので、今度あれやってみよう、挑戦してみよう、という感じで、チャレンジ精神が生まれたのは、シューレに入ったから身についた。失敗してもやり出すことが大事だし、他人任せにしないでやっていこう、という自主性が得られた。
普通では経験できないような人と違う経験をしてきたことは、とても強い個性だし、自分の強みになっていると思います。
シューレ中卒業後の進路と同窓会立ち上げ
中学卒業後は公立の昼夜間定時制高校へ進学。見学したときの直感で“ここなら通ってもいいかな”と思えたところに決めました。基本的には4年間で卒業だけど、3年で卒業できるように授業を選択しました。10時から夜の8時まで授業を取っていたときもあったけど、その頃には学校が好きになっていて、全く苦ではなかったです。
高校2年の時、シューレ中同窓会の立ち上げに関わりました。最初は1期2期卒業生10人くらいで集まって話し合いました。いろんな人を呼ぶには中学も巻き込んだ方が手っ取り早いねってことで、スタッフに相談して、翌年に正式に同窓会が立ち上がった。卒業後も昔の友だちと関われることがすごく楽しいし、シューレとつながっていられることは自分にとって大きいですね。
大学は、人に関することを学びたいと思い、社会学と心理学の両方を学べるところへ入学しました。今は大学4年。就活での試験対策のため、大学では基礎学力の授業
一方で、グループディスカッションでは負けない自信がある。就職先は、人の役に立つ仕事を考えています。できたら年齢や業種業界を問わず、いろいろな人や考えに出会いたいです。